似ているようで全然違う、ICT補助金とIT導入補助金ってなに?
2021年03月07日似ているようで全然違う、ICT補助金とIT導入補助金ってなに?
近年、増えてきている保育現場でのシステム化。
システム化が進められていても、システム化するためにはPCやタブレット端末の確保や機械の確保など相当な金額がかかって中々ハードルが高いですよね。
しかし、保育のシステム化するにあたって、国から補助されるICT補助金やIT導入補助金というものが存在します。
そこで、今回はシステム化を悩んでいる保育園の保育士さん必見!ICT補助金とIT導入補助金のメリットやふたつの違いをまとめてみました。
ICT補助金とは?
ICT補助金とは、保育現場の業務削減におけるICT化にかかる費用を、全国の認可保育園を対象に厚生労働省が最大100万円まで補助をするといった制度です。
この制度は、自治体によって受付が行われているため、その地域の自治体によって金額や補助の対象が異なっています。
また、各自治体によっては補助金制度を実施していないところもあるので、問い合わせて確認する必要があります。
ICT補助金のメリットとは?
ICT補助金のメリットは、各自治体によって補助の対象異なりますが、対象となる補助対象が幅広いことが挙げられます。
システムの導入だけではなく、備品の購入や工事費に加え保守費、諸経費も補助の対象となります。
IT導入補助金とは?
IT導入補助金とは、保育を含む幅広い業種の企業や事業者が業務の効率化や業務の質の向上に役立つITツールを購入する際に、その費用の一部を国が補助する制度のことをいいます。
IT導入補助金は、補助の対象がソフトウェアなどのITツールの購入や導入にかかる費用にのみとなっているのが特徴です。
とはいっても、PCなどのハードウェアは対象ではなく、あらかじめIT導入支援事業者が事務局に登録したツールのみが対象となっています。
IT導入補助金の大きな特徴として、申請する際に「A類型」と「B類型」のどちらかを選ぶ必要があります。「A類型」「B類型」とはまとめて導入する必要のあるプロセスの数や、補助金の上限額。下限額が変わってきます。
〈A類型〉
・補助額:40万~150万円
・補助率:2分の1
200万円のツールを導入したいと考えている場合は、100万円の補助金が支援されます。
〈B類型〉
・補助額:150万~450万円未満
・補助率:2分の1
導入するツールの数や費用によってA類型かB類型かを選択して申請する必要があります。
また、IT導入補助金は年度によって、補助額や申請の期間が変わってくるので、確認する必要もあります。
ICT補助金とIT導入補助金の違い
ICT補助金とIT導入補助金の特徴やそれぞれのメリットをまとめました。
似ているようでも、それぞれ違いがはっきりあります。
●管轄の違い
ICT補助金とIT導入補助金では、管轄が違います。
ICT補助金は、厚生労働省が管轄しているものであり、各自治体によって実施されています。各自治体によって補助対象や補助額が異なります。
自治体によっては、予算の都合上実施をしていない場合もあります。
一方、IT導入補助金は、経済産業省が管轄しているものであり、保育現場だけではなく幅広い業種が補助金の対象となっています。
●対象事業の違い
管轄が違うため、対象となる事業も異なります。
ICT補助金は主に、認可保育所、幼保連携認定こども園、地域型保育事業等の保育事業が対象となっています。
一方、IT導入補助金はでは、飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、製造業や建設業等の中小企業・小規模事業など幅広い業種が対象となっています。
●補助金額の違い
ICT補助金では、上限100万円の補助金に対し、
IT導入補助金はA類型の場合は、40万~150万円未満、B類型の場合は150万~250万円未満となっています。
●補助率の違い
ICT補助金では、ICT導入にかかる費用の4分の3までが補助されることが多いようです。
一方、IT導入補助金は費用の2分の1を補助の対象としています。
●補助対象の範囲の違い
ICT補助金では、各自治体によって対象は異なるが、PCなどのハードウェアの購入費や導入による工事費、保守費なども支援の対象となります。
IT導入補助金では、IT導入支援事業者が事務局に登録したツールのみが対象となっているためPCやタブレット端末などの購入費や工事費などは対象外となります。
まとめ
ICT補助金とIT導入補助金では特徴やメリットなどそれぞれ大きな違いがあることがわかりました。
それぞれの違いをしっかりと把握した上で、自園の方針に合った補助金制度を利用し保育業務のシステム化を進めていきましょう♪