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5歳児への読み聞かせにおすすめ!保育園で人気の絵本

2021年12月15日

5歳児への読み聞かせにおすすめ!保育園で人気の絵本

5歳の年長さんともなると、周囲のお友だちや先生たちのこともしっかりと見えるようになってきます。感情表現のボキャブラリーも増えて、物語やイラストに込められたメッセージを敏感に感じ取ることも少なくありません。
5歳児への読み聞かせにぴったりの、人気絵本をご紹介します。

 

『ごめんねともだち』(偕成社)…作:内田麟太郎 / 絵:降矢なな

第1弾「ともだちや」から続く、内田さん&降矢さんコンビの大人気シリーズの4作目で、大切なともだちとのけんかと仲直りがテーマです。
すっかり仲良しのともだちになったオオカミとキツネ。いつものように一緒に遊んでいましたが、ダーツをしてもトランプをしてもオオカミが全部負けてしまいます。
「これは、インチキだ!」
とうとうキツネに向かってオオカミが怒鳴ってしまいました。
悔しがりながら家に帰るキツネ。ところが、しょんぼりしているのはオオカミの方。
「ごめんね。」
仲直りするために伝えなければいけないこの言葉が、なかなか言えないのです。
誰もが経験する大切なともだちとのけんか。聞いている子どもたち一人ひとりも、主人公の二人に自分の共通点を重ねて人間関係を考えることができるお話です。

『ちいさいおうち』(岩波書店)…作:バージニア・リー・バートン / 訳:石井桃子

静かな丘の上に建つちいさいおうち。美しい自然に囲まれて、穏やかな暮らしをする住人家族を見守ります。
ところがそんな幸せな光景にも、ある日変化のときが訪れます。
おうちの前にやってきた1台の自動車をきっかけに、道路が作られ高層ビルが建ち、やがて夜でも明るくてにぎやかな街になりました。変わりゆく街の姿とは対照的に、どんどんみすぼらしくなるちいさいおうち。
ちいさいおうちはしょんぼりとして、ひなぎくの花が咲く丘を恋しく思うのです。
多くは語らないのに含みのある文章と美しい絵で訴えかけてくる傑作。大人こそこの本のメッセージ性に強く胸を打たれるのではないでしょうか。

『すてきな三にんぐみ』(偕成社)…作:トミー・アンゲラー / 訳:今江祥智

主人公は黒マントに黒い帽子といういで立ちの、なんとも悪そうな三にんぐみ。
彼らの正体は、夜になると大金持ちから金銀宝石を奪う大どろぼうです。
ところがある日、みなしご少女ティファニーちゃんと出会ったことで運命が一転、全国から孤児を集めてお城をプレゼントすることに?!
どろぼうは悪いことではあるけれど、困っている子どもたちを助けるヒーローでもある…そんな三にんの魅力に子どもたちが夢中になってしまうのは、可愛らしいイラストとほっこりしたストーリーだからこそ。子どもから何度も「読んで!」のリクエストが来る人気作です。

『おじさんのかさ』(講談社)…作:佐野洋子

立派な傘を持っているのに、傘が濡れるのがいやで雨が降ってもさそうとしないおじさん。
ある日おじさんが公園にいると雨が降ってきました。小さな男の子が小さな女の子の傘に入って歌いながら帰ります。
「あめがふったら ポンポロロン
あめがふったら ピッチャンチャン」
歌を聞いたおじさんもつられて歌いだし、はじめて傘を広げてみると…。
誰にでも愛着のある「もの」はあると思いますが、それを使ってこそ良さが活かされるのです。そんなことを子供にもわかりやすく伝えてくれている作品。