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放課後児童支援員とは?

2021年08月31日

放課後児童支援員とは?

これまで学童保育での有資格者の配置は義務ではありませんでしたが、2015年4月にスタートした「子ども・子育て新制度」により、2名以上の「放課後児童支援員」配置が義務付けられるようになりました。
学童保育施設の増加にともない需要が高まる放課後児童支援員ですが、いったいどんな資格なのでしょうか?
放課後児童支援員の資格取得方法や仕事内容などについて解説します。

 

放課後児童支援員とは?

放課後児童支援員とは、2015年から新たに創設された学童保育施設で働く職員の専門資格。
2020年度の学童保育の施設数は2万6千ヶ所以上、登録児童数も131万人を超えており、どちらも過去最高数です。今後も需要が高まることが予想されるため、子どもたちが放課後や週末に安心して生活できる居場所を作るためには、各施設で職員体制を整えていく必要があるといえるでしょう。
放課後児童支援員の資格がなくとも、学童保育施設で働くことは可能です。
しかし今後も長く学童保育施設での勤務を考えている人にとっては、この資格を取得することで仕事の幅を広げて、活躍することができるでしょう。
ちなみに以前は学童で働くすべての職員が「学童指導員」と呼ばれていました。仕事内容に差はないものの、資格の設立以降は有資格者を「放課後児童支援員」、無資格者を「学童指導員」と呼び分けるようになっています。

 

■放課後児童支援員になるには?

放課後児童支援員になるためには、厚生労働省の基準要件を満たしたうえで、都道府県別に開催される研修を受講する必要があります。
なお、資格取得の条件は実務経験の有無で異なります。

[実務経験あり]
・高卒以上で2年以上児童福祉事業に従事した方
・高卒以上で2年以上児童福祉事業に類する事業に従事し、市町村長が適当と認めた方(※2,000 時間以上の勤務経験が目安)
・5年以上放課後児童健全育成事業に従事し、市町村長が適当と認めた方(中卒等の方も含む)

[実務経験なし]
・保育士、社会福祉士、幼稚園等の教諭の有資格者
・大学等での社会福祉学等の修了者

 

放課後児童支援員の仕事内容

学童保育を利用するのは、仕事などで保護者が家にいない子どもたち。その子たちが放課後や学校が休みの日に安心して過ごせる場を提供するのが、放課後児童支援員の仕事です。
具体的には宿題をみたり話し相手や遊び相手になったりしながら、基本的な就活習慣を身につけさせて、子どもたちの健やかな成長をサポートします。
また保護者と連携して子どもを見守り、保護者が安心して仕事と子育てを両立できるように支援することも、放課後児童支援員の大切な役割です。
社会貢献度も高く、重要でやりがいのある仕事だといえるでしょう。

 

放課後児童支援員の勤務条件

放課後児童支援員の勤務時間は学童保育の時間、つまり平日は小学校が放課後となるお昼ごろから18時まで。土曜日や夏休みなどは朝8時半ごろから利用可能です。
18時以降や休日の朝の延長については、施設によって異なります。
また、放課後児童支援員1人あたりの給与は正規職員でも7万円、非正規職員にいたってはなんと1万円。2015年4月に「子ども・子育て新制度」が始まったとはいえ、学童保育施設で働く職員はまだまだ非正規雇用の割合が高く、給与の低さや人材不足は大きな問題です。
しかしそんな背景から、2017年に「放課後児童支援員キャリアアップ処遇改善事業」が創設されました。経験年数や研修実績などに応じて段階的な賃金改善の仕組みが設けられていて、今後は処遇が改善することが期待されています。