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施設によって違う?保育士の配置基準って一体なに?

2021年04月01日

保育園に配置する保育士数は、配置基準を基に子どもの人数に応じて計算され決まります。

今回は、保育士の配置基準って一体なに?自治体や形態によってどう違うの?配置基準についてまとめていきます。

 

施設によって違う?保育士の配置基準って一体なに?

保育士の配置基準とは?

保育士の配置基準とは、保育士1名に対して何歳の子どもを何名まで保育することができるのかという基準のことをいいます。

この配置基準は、国によって以下の基準を下回らないことが原則となっています。

 

・0歳児:保育士1名に対して子3名

・1~2歳児:保育士1名に対して子6名

・3歳:保育士1名に対して子20名

・4歳以上:保育士1名に対して子30名

 

国での保育士配置基準は、あくまでも「子どもの安全を確保するために必要な保育士の最低人数」とされています。

 

そのため、配置基準は各自治体によって異なり、余裕を持って保育をすることができるように保育士1名に対する園児の人数を減らして設定している自治体もあります。

 

また、国や各自治体の他にも、認可内保育施設と認可外保育施設でも異なった配置基準を設定しています。

 

幼保連携型認定こども園

幼保連携型認定こども園の配置基準は、

 

・0歳児:子ども3名に対して保育士1名

・1~2歳児:子ども6名に対して保育士1名

・3歳児:子ども20名に対して保育士1名

・4~5歳児:子ども30名に対して保育士1名

 

認可外保育施設

認可外保育施設とは、国が設置する基準に満たしていないものです。

認可外保育施設の配置基準は、2通りあり、

 

・保育時間が11時間以内:認可保育施設と同一の配置基準

・保育時間が11時間以上:保育中の子どもが1名の場合を除き、常時2名以上

 

地域型保育事業

地域型保育事業は、

・小規模保育事業

・事業内保育事業

・家庭的保育事業

・居宅訪問型保育事業

 

以上4つに分類されます。

 

それぞれの事業の配置基準についてまとめていきます。

 

〈小規模保育事業〉

受け入れる子どもの年齢は0~2歳まで、定員数は6~19名までとし、従来の保育所よりもコンパクトではありますが、より地域密着型の保育事業として2015年に国から認められた認可保育所の1つです。

 

・A型:保育士資格を全員所持+従来の保育所よりもプラス1名

・B型:保育士資格を全員所持+従来の保育所よりもプラス1名

・C型:3名に対して1名(資格は家庭的保育者所持であれば可)

 

〈事業内保育事業〉

受け入れる子どもの年齢は0~3歳未満まで、事業所が主体となりその事業所で働く従業員の子どもと地域の子どもの枠を設けているものです。

 

★20名以上(保育所型事業所内保育事業)

・0歳児:保育士1名に対して子3名

・1~2歳児:保育士1名に対して子6名

 

★19名以下(小規模型事業所内保育事業)

・規定+1名以上

〈家庭的保育事業〉

受け入れる子どもの年齢は0~3歳未満まで、定員数は5名以下とし、家庭的保育者の自宅及び保育室等で子どもをより家庭環境に近い形で保育するものです。

 

・0歳児:家庭的保育者1名に対して子3名

※家庭的保育補助者がいる場合、職員2名に対して子5名。

 

・1~2歳児:家庭的保育者1名に対して子3名

※家庭的保育補助者がいる場合、職員2名に対して子5名。

 

〈居宅訪問事業型〉1人

認可保育所への入所までの期間、自宅で家庭的保育者が子どもを1対1で保育するものです。

 

保育システムでより質の高い保育へ

子どもを安全に保育するための配置基準をみてきたわけですが、いくら基準に沿って配置人数を割り当てても、人材不足やほかの業務で保育士が十分に子どもたちとの時間を作れず必ずしも

 

配置基準=質の高い保育

とは言い難い園もあるでしょう。

 

そこで検討いただきたいのが、事務業務のICT化です。

保育士の負担になっている業務が少しでも軽減すれば、空いた時間をもっと子どもたちとの時間に充てることができます。

 

また、毎回頭を悩ませるシフト作成もシステムを導入すれば、保育士数も一目で足りてる、足りてないが分かり、簡単に誰にでも作ることが可能です。

 

ICTと聞くと構えてしまう方もいるかもしれませんが、様々な問題を解決する1つの方法として職員のみなさんで検討してみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

施設の形態によって、配置基準の設定が違うことを今回みてきました。

 

保育士の労働環境はまだまだ厳しいものはありますが、保育システムの導入や環境整備を行いながらいつの日か

 

理想と現実の差が少しでも改善し、未来を担う子どもたちと一緒に笑っているたくさんの保育士がいることを願っています。