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保育園ICT化補助金とは

2021年06月05日

ictシステムHoic

「ICT化」や「ICT技術」など近頃よく耳にする「ICT(情報通信技術)」ですが、保育業界にもICT化の波が押し寄せています。
厚生労働省も「待機児童解消加速化プラン」の一環として、保育施設におけるICT化補助のために14億円の予算を投じ、保育士の業務軽減とそれによる継続的な雇用確保を狙っています。

1施設あたり最大100万円の「ICT化推進補助金」が認められたことにより、ICTシステムを導入する際の経費削減ができるので、従事する保育士はもちろん運営側にとってもうれしいニュースなのではないでしょうか。

保育士にとって働きやすい環境を整えるために、この機会にぜひICT化推進補助金の制度を把握して、ICTシステム導入を検討しましょう。

そもそもICTとは?

ICTとは「Information and Communication Technology(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー)」の略で、「情報通信技術」の意味です。よく聞くIT(情報技術)にコミュニケーションの要素を含めたもの。

そう聞くと難しいものと思う人もいるかもしれませんが、身近な例を挙げるとメールのやりとりやSNS上でのコミュニケーション、チャットでの会話などもICT活用に当たります。

コロナ禍で教育現場でオンライン授業の導入が進んだことから、日本では2021年が「ICT元年」とも言われていて、公共事業や地域活性化などさまざまな分野で現在ICTの活用が計画中。

今後もさらに広がっていくでしょう。

ICT化推進補助金とは

ICT化推進の流れは保育業界にも大きな影響を及ぼしています。特に、保育施設のICT化を推進するための費用を国が一部補助してくれるという「ICT化推進補助金」の制度ができたことにより、ICT化を前向きに検討する運営団体が増えているのです。

システムの購入代金やリース料、工事費、メンテナンス料といった費用が補助されるのはもちろんですが、そもそも現場がICT化されることで事務作業などを簡略化できるので、保育士の業務量の削減が期待できます。

なお、補助金制度自体は厚生労働省が実施していますが、自治体によって補助される金額や条件が異なります。検討時にあらかじめ自治体での補助内容を確認しておきましょう。

 

■ICT化推進補助金対象施設

補助金の対象となるのは、おもに以下の施設です。
・保育所
・認証保育所
・認可外保育施設
・病児保育施設
・地域型保育事業(私営)

 

■補助基準額

補助金を活用することでICT化のための費用は抑えられるものの、事業者側の支出も発生します。
補助金は1施設100万円が上限とされており、負担割合は国が1/2で市区町村が1/4。事業者の負担は残りの1/4となります。

 

ICT化推進補助金の対象となるICT活用事例

保育施設におけるICT技術の活用事例で補助金の対象となるようなシステムには、以下のような例があります。

 

■園児の情報管理

保育士には担当する園児の性格や成長記録、日々の保育状況などさまざまな情報を記録・管理することが求められますが、まとめるのに時間がかかったり負担になったりすることも。
ICT化された後は、項目に沿った入力をするだけでデータを一覧で見たりすることもできて、管理がスムーズになるでしょう。

 

■登園・降園管理

ICTシステムを使えば、保護者が事前に配られたカードを園のカードリーダーにかざすだけで登園や降園の時間が記録できます。

遅刻や早退、延長保育の時間も正確にわかるため、保育料の請求漏れを防ぐのにも有効です。

もちろん、自動計算で集計作業の簡略化にも役立ちます。

 

■保護者への連絡

保育園のICTシステムにはお知らせ機能が備わっているものが多く、保護者への連絡もシステムを通じて一斉送信できるので、逐一連絡帳に書いたり口頭で伝えたりする必要がありません。
園児の送り迎えの際に保育士とゆっくり話すことのできない保護者も多いでしょう。

子どもの園での様子を送っておけば、保護者は空いた時間に確認することができます。