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ICT化がもたらす保育士・保育園へのメリット・デメリット

2021年07月25日

Hoic

ICT化がもたらす保育士・保育園へのメリット・デメリット

昨今、待機児童問題と同じくらい問題視されているのが保育士の離職問題。
昔から保育士は給与の割に仕事が多く、残業や持ち帰り業務などが多いと言われてきました。というのも、保育士の仕事は子どもを育てることだけでなく、事務作業や保護者対応など多岐に渡るため。
しかし、そんな多忙な保育士たちの業務を少しでも軽減して人材の流出を防ぐべく開発されたのがICTシステムです。
保育業界ではICT化を進める施設が急増中。近い将来は、システム導入していない保育施設の方が珍しくなるかもしれません。
そんな保育園のICT化ですが、システムを導入すると現場で働く保育士たちや保育園全体にとってどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?

 

ICT化のメリット

メーカーによって機能の違いが多少ありますが、ここでは共通して得られるメリットを大きく3つに分類してご紹介します。

 

■事務作業の効率アップ・時間短縮

まず保育システムを導入する最大のメリットともいえるのが、事務作業にかかる時間が大幅に短縮できる点です。
たとえば、これまで手書きや個々のパソコンなどで作成していた書類をテンプレート化して共有することで、変更箇所だけの書き換えで済んだり、園児や保護者の情報を一度入力すれば日誌や連絡帳にも連動して反映させられたりして、入力の手間が激減。入力回数が減ることで書き写し時のミスもなくなります。
また登降園もタッチパネルやICカード管理できるので、そのまま延長保育料まで自動で算出できます。

 

■コミュニケーションが円滑になる

園内職員が同じ情報を共有できるので、園児の住所やアレルギー情報など、台帳をいつでもすぐに見ることができます。
また先生たち同士の申し送りだけでなく、保護者への連絡もスムーズ。園だよりやお知らせ、持ち物の準備といった連絡はシステムから一斉送信できるので、紙に印刷して配る必要がありません。チャット機能などがある場合は、保護者と直接コミュニケーションを取るのも簡単です。

 

■保育士不足が防げる

待機児童問題解消に向けて保育士の需要はここ数年ますます高まる一方ですが、対して保育士は職場環境の大変さから求人に対して応募がどこも少ないという人手不足状態。
しかしそんな保育士を募集している多くの保育園の中で、保育システムを導入していることや、それに伴って業務環境が改善されている点をアピールすることで、応募が増える可能性が高くなるでしょう。
また、職員の離職率の高さに悩む保育施設も、ICT化で業務が軽減されれば離職率を下げる効果が期待できます。

 

 

ICT化のデメリット

メリットを見てきたここまででは良いことづくしに思えますが、逆にICT化にともなうデメリットにはどのようなことがあるのでしょうか?

 

■ネットワーク環境が必要

保育システムを利用するには、大前提としてパソコンやインターネットといった環境が整っている必要があります。

Wi-Fiを入れたり、園の規模や職員数に応じてパソコンやタブレットも複数台購入することになるため、ほとんどの施設では初期投資を覚悟しなければなりません。

また、すでにWi-Fiを入れているという施設でも速度が遅かったりすると入力や閲覧に支障をきたすため、環境を見直す必要がある場合も。
しかしいずれにせよ政府の補助金制度を申請すれば、ほとんど負担することなく設備を整えることが可能です。

 

■スマホやパソコンに不慣れな人に負担

保育システムはパソコンやスマホ、タブレットで操作するため、特に保育士はそれらが使えることが必須となります。

基本的にはどのメーカーのシステムを使っても直感的に操作できるよう工夫されていますが、使いこなせるようになるまで時間がかかるかもしれません。
パソコンやスマホが苦手という職員のために、システム導入時には研修会や勉強会を開く必要があるでしょう。

 

かがでしょうか?
初期費用が必要だったり慣れるまでに時間がかかったりはするものの、長期的にみると園をICT化することは業務効率がアップしてミスも少なくなるといった大きなメリットがあります。
まだICT化されていない保育園の経営者やそこで働く職員の皆さまも、補助金申請を含めて一度検討してみることをおすすめします。

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