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保育園のICTシステムとは?

2021年07月18日

保育園のICTシステムとは?

最近、厚生労働省でも推進しているICTシステム。仕事量が多い保育士の負担を減らして人材を確保するねらいがありますが、具体的にはどのようなことができるのでしょうか?
現在ICT化を検討している認可保育園の経営者の皆さんはもちろん、現役保育士の皆さんも来るべきICT化に向けて、ぜひ参考になさってください。

ICTシステムとは

そもそも「ICT」とは「情報通信技術(Information and Communication Technology)」の略。人と人、または人と物をつなぐためのインターネットを使ったコミュニケーションのことで、つまり「ICTシステム」とはそのICTを使ったツールを意味します。
保育園向けのシステムも現在たくさんの企業から提供されていますが、特徴は機能はさまざま。何か1つの機能に特化しているシステムもありますが、認可保育園の多くが複数の機能を備えたオールインワンタイプのシステムを導入しているようです。
また、ほとんどのシステムはインターネットを介したクラウド型になっていて、パソコンやスマホ、タブレットから必要な情報を同時に閲覧したり、書類作成などを同時に進行することができます。

 

ICTシステムでできること

政府がICT化を推奨しているということもあり、近年ではシステムを用いた業務改善を進める認可保育園もどんどん増えています。
では具体的に、園にICTシステムを導入するとどんなことができるようになるのでしょうか?

 

■園児の情報管理
園児たちの誕生日や家族構成、成長記録、アレルギーの有無など、これまでは紙に書いて整理していた情報をシステム上で管理できます。
園児ごとに紙に記録すると膨大な量のファイルになるので、保管も探すのも大変です。しかしICTシステムを使えば場所を取らずに一括管理。その日の園児たちの状況もリアルタイムで共有できるし、過去の履歴も簡単に取り出せます。

■登降園管理
これまで保育士がチェックして手書きで記録していた登園・降園の時間管理も、ICTシステムを連動させたタッチパネルやカードリーダーを保護者が操作するだけで、簡単に記録することができるように。朝夕のあわただしさにおける保育士の負担が減り、記入漏れもなくなります。
さらに保護者に請求する延長保育料もこの記録をもとに自動計算するので、ミスやトラブルを防ぐことが可能です。

■日誌や計画の作成
パソコンやタブレットから保育日誌や指導計画が書き込めるので、かなりの時間短縮に。前回のデータをすぐに参照したり、定型文をテンプレートとして使ったりできるので、毎回同じことを書く手間も省けます。

■連絡帳・おたよりの作成
保育士の手書き負担が大きい連絡帳もパソコンやタブレットで記入、保護者とリアルタイムで共有することが可能です。おたよりやお知らせもアプリから一斉送信できるので、印刷して配布するという手間がなくなります。
保護者にとっても印刷物を失くす心配がありません。

■おやすみや遅刻の連絡
働くパパ・ママにとって朝の時間は大変貴重です。そんな忙しい時間に欠席や遅刻の連絡を保育園に電話するのはけっこうな負担。しかも繋がらないなんてことも起こりえます。
しかしシステムを使えば、出欠席や遅刻・早退といった保護者からの連絡がスマホひとつでささっと完了。都合の良い時に連絡できるし、受け取る保育士側も簡単に確認・情報共有できます。

■職員の勤怠管理
保育士や栄養士といった園で働く職員たちの出退勤やシフトの管理ができるのも、ICTシステムを導入する大きなメリットです。
その日に必要な保育士の数がひとめでわかるのはもちろん、保育士ごとの勤務パターンをテンプレート化したり人員配置ルールを設定したりして、毎月の作業が軽減されます。
また、それぞれの勤務状況や残業時間も一目瞭然なので、職員たちのオーバーワークの防止や園内の働き方改革にもつながるでしょう。

■写真サービス
園によりますが、保育士が撮った子どもたちの写真を保護者に共有したり販売したりする機能もあります。
保育士たちはパソコンなどからシステムに写真をアップするだけで良く、保護者から現金を回収したりする必要がありません。保護者も注文票を書いたり現金を園に持参したりせず、アプリ上でチェックした写真をそこから購入できます。